冬。
照葉樹林の森は枯れずに、
山にも緑がのこっている。
湿っていて、すこし暗い。
そこで、はっと目を奪われる。
薄暗闇にぽつりと浮く、赤。
冬に咲く薮椿の花。
どこか艶めかしく、
微笑みかけてくるようだった。
照葉樹林の森は枯れずに、
山にも緑がのこっている。
湿っていて、すこし暗い。
そこで、はっと目を奪われる。
薄暗闇にぽつりと浮く、赤。
冬に咲く薮椿の花。
どこか艶めかしく、
微笑みかけてくるようだった。
世界遺産登録のときの、ポイント。
それは豊かな自然だった。
鉱山関連の遺跡で、環境にやさしい開発は珍しい。
「緑の鉱山」それが、石見銀山。
人間となかよくしてきた草花は、
「どうぞいらっしゃい」と、いつも優しい。
それは豊かな自然だった。
鉱山関連の遺跡で、環境にやさしい開発は珍しい。
「緑の鉱山」それが、石見銀山。
人間となかよくしてきた草花は、
「どうぞいらっしゃい」と、いつも優しい。
灯る、街灯。
「夕方からの大森が好き」
という町民は多い。
観光客の波が引き、
ぐっと濃くなる暮らしの色。
おうちに帰ろう、走るこども。
ただよう、晩ご飯のにおい。
日々のなかに、
空色のようなグラデーション。
「夕方からの大森が好き」
という町民は多い。
観光客の波が引き、
ぐっと濃くなる暮らしの色。
おうちに帰ろう、走るこども。
ただよう、晩ご飯のにおい。
日々のなかに、
空色のようなグラデーション。
世界遺産に登録されたとき、
あまりにも多くの人が訪れた。
ながく続く観光バス。
変化の気配のなかで、
変えたくないものに気がついた。
暮らしがあるから、大森なのだ。
大森らしさを、
守らなくてはいけない。
住民憲章は、町民の決意だった。
あまりにも多くの人が訪れた。
ながく続く観光バス。
変化の気配のなかで、
変えたくないものに気がついた。
暮らしがあるから、大森なのだ。
大森らしさを、
守らなくてはいけない。
住民憲章は、町民の決意だった。
知らないはずのなつかしさが、
知りたかったあたらしさが、
町を歩き、呼吸すると、沁みてくる。
ながいながい月日のなか、
銀の歴史、ひとの願いが巡り、
息づいた。
大森町だけのもの。
ご足労はおかけしますが、
ぜひ訪れてみてください。
「かげ」が瞼の裏にのこるはずです。
この眩しすぎる現代社会で、
その「かげ」はきっと、やさしい。
知りたかったあたらしさが、
町を歩き、呼吸すると、沁みてくる。
ながいながい月日のなか、
銀の歴史、ひとの願いが巡り、
息づいた。
大森町だけのもの。
ご足労はおかけしますが、
ぜひ訪れてみてください。
「かげ」が瞼の裏にのこるはずです。
この眩しすぎる現代社会で、
その「かげ」はきっと、やさしい。