世界遺産に登録されたとき、
あまりにも多くの人が訪れた。
ながく続く観光バス。
変化の気配のなかで、
変えたくないものに気がついた。
暮らしがあるから、大森なのだ。
大森らしさを、
守らなくてはいけない。
住民憲章は、町民の決意だった。
あまりにも多くの人が訪れた。
ながく続く観光バス。
変化の気配のなかで、
変えたくないものに気がついた。
暮らしがあるから、大森なのだ。
大森らしさを、
守らなくてはいけない。
住民憲章は、町民の決意だった。
リンリン、と鳴る、ランドセルの熊鈴。
一年生も六年生もいっしょに。
子犬がじゃれてるような集団登校。
町の人々は顔を出し
「おはよう」「おかえり」と
わが子のように見守っている。
一年生も六年生もいっしょに。
子犬がじゃれてるような集団登校。
町の人々は顔を出し
「おはよう」「おかえり」と
わが子のように見守っている。
大森は梅の木が多い。
銀山の鉱夫さんたちが肺をわるくしないよう
マスクのフィルターがわりに
梅の実がつかわれたから。
おもいやりの梅。
いまはこどもたちが梅ジュースにして
お年寄りにプレゼントする。
銀山の鉱夫さんたちが肺をわるくしないよう
マスクのフィルターがわりに
梅の実がつかわれたから。
おもいやりの梅。
いまはこどもたちが梅ジュースにして
お年寄りにプレゼントする。
すべてのものには、
八百万の神様が宿っている…。
日本の古い教えを、
町の「もの」を見て思い出す。
ふと、気配を感じる。
ふりかえっても、誰もいない。
「神様が通りすぎたんだよ」と
こどもたちに教えてもらった。
八百万の神様が宿っている…。
日本の古い教えを、
町の「もの」を見て思い出す。
ふと、気配を感じる。
ふりかえっても、誰もいない。
「神様が通りすぎたんだよ」と
こどもたちに教えてもらった。
知らないはずのなつかしさが、知りたかったあたらしさが、
町を歩き、呼吸すると、沁みてくる。
ながいながい月日のなか、
銀の歴史、ひとの願いが巡り、
息づいた。
大森町だけのもの。
ご足労はおかけしますが、
ぜひ訪れてみてください。
「かげ」が瞼の裏にのこるはずです。
この眩しすぎる現代社会で、
その「かげ」はきっと、やさしい。