高台で、ガイドさんは言った。
「あれは商人の家…の、隣が武士」
古民家はその趣で、かつての職業がわかる。
「士農工商の時代。ふつうは隣に無い」
身分を気にしてなかったのかねえ…
そして、ぽつり。
「この町は昔から、のんきなのかなあ」
「あれは商人の家…の、隣が武士」
古民家はその趣で、かつての職業がわかる。
「士農工商の時代。ふつうは隣に無い」
身分を気にしてなかったのかねえ…
そして、ぽつり。
「この町は昔から、のんきなのかなあ」
ゴロゴロと轟く、冬の雷。
おびえて吠える犬。でも、こどもは笑顔だ。
「雪起こしの雷だよ」
あしたは初雪かもねえと、得意気に。
まるで、俳句の1シーンのよう。
大森だけの季語が、
四季おりおりにありそうだ。
おびえて吠える犬。でも、こどもは笑顔だ。
「雪起こしの雷だよ」
あしたは初雪かもねえと、得意気に。
まるで、俳句の1シーンのよう。
大森だけの季語が、
四季おりおりにありそうだ。
市内で勤めるかたは、
帰り道が楽しみだという。
大森にむかう山あいの車道で、
目の前いっぱいに
山の稜線がながれていくのが、と。
季節ごとの夕暮れ時。
月の満ち欠け。
まいにち少しずつちがう、帰り道。
帰り道が楽しみだという。
大森にむかう山あいの車道で、
目の前いっぱいに
山の稜線がながれていくのが、と。
季節ごとの夕暮れ時。
月の満ち欠け。
まいにち少しずつちがう、帰り道。
街灯のすくない大森町。
夜、見えないからこそ、
見えるものもたくさんある。
星空、ほたる、ひとの営み。
それらを眺めながら、
散歩するのが楽しみというご夫婦がいた。
手をつないでいたかは、
暗がりのなかの秘密。
夜、見えないからこそ、
見えるものもたくさんある。
星空、ほたる、ひとの営み。
それらを眺めながら、
散歩するのが楽しみというご夫婦がいた。
手をつないでいたかは、
暗がりのなかの秘密。


知りたかったあたらしさが、
町を歩き、呼吸すると、沁みてくる。
ながいながい月日のなか、
銀の歴史、ひとの願いが巡り、
息づいた。
大森町だけのもの。
ご足労はおかけしますが、
ぜひ訪れてみてください。
「かげ」が瞼の裏にのこるはずです。
この眩しすぎる現代社会で、
その「かげ」はきっと、やさしい。